中国フォトスタジオ事情とJINBEIのこと。

少し前の話になりますが、せっかくなのでご紹介します。
7月頭、ウェディング系の大きな展示会があるとのことで「Jinbei社」から声をかけていただき、株価の話題で持ちきりの上海に行ってきました。

高級車と電動スクーターが互いに譲らず行きかう交差点を、信号の赤青関係なく進みまくる逞しい人々に圧倒されながら向かったエキスポ会場。
展示会道中

デカいです。
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ここでは、「撮影用機材」「フォトアルバム」「婚礼衣装」「子供写真関連」「メイク」の展示会が、複数のホール/パビリオンで行われています。
初日から3日間行ったのですが、大盛況も大盛況。肌で感じられるほどとんでもない来場者数でした。
写真は初日の終了間際で人は多くないのですが、疲れ果てた人たちが地べたで休んでいます。
というか、子供は寝ちゃってますね。
展示会エントランス

まずは、一番の目的を果たすべく、Jinbei社のブースへ行きました。
他社のブースと比較しても大きい部類のブースです。
JINBEI ブース全景

Jinbeiの特色は、世界各国で異なるニーズに応える為のストロボラインナップ。
弊社では、超エントリークラスの「DII-200」と、スタジオ向けのリーズナブルな「DM3-400(DM3-400-Vは完売しました。後継機は『500Wsストロボ DM-5』となります)」を採用しています。
Jinbei社の一押しストロボである「HD-600」も取り扱い有。ブースでも一際力が入っていました。
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まあ、こんなバナーも。
大は小を

そして、デモブースのライティングはLEDライトの「EFシリーズ」と各種アクセサリの組み合わせ。
定常光なら展示会の来場者も撮影が出来るからとのことでした。
LED照明のデモブース

「EF-200」と「ディフューザーボール」の組み合わせが爆発的に売れているそうです。
きっかけはオーストラリアの女性フォトグラファー、Kelly Brownさんの投稿。

EF-200+ディフューザーボールKelly BrownさんのEF-200+ディフューザーボール使用例
Artificial Light ~ Brisbane Newborn Baby Photography

フラッシュに驚く子供でも安心で、蛍光灯よりはるかに明るいLEDライト「EF-200」は、子供写真のライティングとして極めて優秀との事。
明るさも申し分ないため、ソフトボックス等のアクセサリが使えるメリットも大きいですね。

(ディフューザーボールを含めて、いくつかの新商品を発掘しましたので、近くご紹介できると思います。)

その他のブースも見て回りましたが、スタジオ機材の盛り上がりは、日本の比ではないと実感しました。

 

【中国のフォトスタジオ事情】

ある意味、「非日常を演出する」写真文化が根付いているアジア圏。
いかに華やかに撮って美しく残すかが肝心で、コマーシャル用か?と思うほど手間がかかっている提案ばかり。
衣装、メイク、ライティング、ロケーション、アウトプットの形まで全てが派手でした。

プロが手がける写真とそうでない写真。
その違い、価値を供給側がしっかりと示し、顧客もそれを承知している様子がうかがえます。
顧客の母数が多い分、「選ばれる為の工夫と差別化」に全力を注ぐ、中国フォトスタジオ業界。
とても興味深く、参考になる部分が多くあると感じた展示会でした。

派手な額

 

【日本と違う?照明機材の価値観】

Jinbeiの顧客の殆どは、4~5か月に一度、ストロボを全て入れ替えるそうです。

それはJinbeiのストロボが壊れやすいからではありません。
一日に1000発以上の発光をさせるくらい、フォトスタジオの需要があるからです。
当然、コンデンサへの負荷は相当なものですから、本来の能力を発揮できなくなる前に買い換えるというのが一般的だそうです。
「レンズは資産、カメラボディは消耗品」と言いますが、ここでは照明機材も消耗品なのでしょう。

確かに、デジタル時代はフィルムを消費するわけではないのでカット数が増えてしまいがち。
日本のスタジオも例外ではなさそうです。

1台数十万円する照明機器を数か月単位で入れ替えるなんて現実的ではないですが、1台数万円なら入れ替えてしまった方が吉。
その為、盛況な中国写真業界ではコストパフォーマンスに優れた照明機材が歓迎されるようです。

 

【JINBEI社の事】

お客様からとても良く聞かれることがあります。
「Jinbeiって有名なの?」「安いし中国製なのが心配」「サポート体制は?」
歯に衣着せぬご質問に若干メンタルがダメージを受けながら、正直に説明していきます。

Jinbei社は今年で創立20周年。
その間、コストパフォーマンスに優れた商品を世界中に発信してきました。
彼らは驚異的なスピードで製品開発と改善、頻繁にモデルチェンジを行っています。
これは、前述のようなフォトスタジオ需要により、古い機能や機種に依存しない価値観に応える為の体制です。
(無線技術のような先端技術に関しては、旧製品との互換性が失われることもありますが、それはパソコンなどの業界でも同様です。)

当社はJinbei社の理念を理解しつつ、日本市場の厳しい要求にも対応できるような製品開発の為に、緻密に連携をしております。
新商品開発や既存製品のアップデートに忙しいJINBEIですが、フラッシュチューブなどの消耗品は定番としてラインナップし、出来る限り長く使えるような体制を築いています。
そして、私たちオムニバスは国内唯一の代理店として販売だけでなくアフターサービスも承っています。

NikonのデモブースではJinbeiの照明機材が導入されていました。
Jinbeiの知名度・信頼性を証明する、象徴的な光景でした。

Nikonブース

 

 

【JINBEI社の工場にも行ったんです】

展示会の忙しい時間の合間に、工場見学の手配をしてくれた担当者。お疲れのところすみません・・

上海の交通渋滞に巻き込まれながら・・・
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到着したのは工業地帯の一角にある巨大工場。
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工場ではストロボのプリント基板の印刷から電子部品の接続、機器全体のアッセンブルとテストまで、一貫して行っていました。
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こちらを気にしつつも、黙々と作業を続けるスタッフのみなさん。
(手前に写っているおじさんは、カンボジアのディーラーさんです)
工場スタッフさん

中身が丸見えのストロボたち。
セミアッセンブル状態

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建物自体は新しいというわけでは無く、全ての工程で整理整頓されており、十分信頼するに足る製造環境でした。
こういった誠実な取り組みが、有名カメラメーカーの現地法人との関係や、スタジオからの支持を集めているんだと実感しました。

 

【中国製=悪? そうとも限らない理由】

基本的に、お客様は予算に応じた機材セレクトをなさいます。
私たちは製品について把握している特徴・スペックを隠さずに伝えることで、お客様の商品セレクトの一助になるような活動を心掛けていますが、
時々、他社さんをお勧めする事もあります。

例えば最近、Profoto B1とJinbei HD-600Vで悩んでいる方からのご質問が多いのですが、どちらも知っている客観的立場からProfoto B1をお勧めしています。
高級外車と大衆車を比較検討している方に、大衆車をお勧めする事はできません。
一方、「B1は予算的に合わないからHD-600Vにたどり着いた」という方には、HD-600Vは最適です。出来る事、出来ない事をお伝えしてじっくりご検討いただきます。

国内や欧米ブランドの製品が高価なのには理由があります。
安定性、信頼性、耐久性を重視し開発・製造されており、その多くは価格に見合った能力を持っています。

同じく、安価な製品にも理由はあります。
アジア圏における製造コストが安いという事が大きな理由ですが、
ターゲットによって製品の機能を削減したり、自社ブランド以外の製造を行う等の工夫を極め、
コストと性能のバランスを上手くまとめた製品を開発しています。

最近はアジアの製造者の快進撃が続いており、国産を凌ぐ機能性を持つ製品も多くなってきました。
(GODOX社,YONGNUO社と言えば既に有名メーカーと言っても良い知名度です)
実際、日本のブランドが発売する製品がアジアメーカーのOEMである事もあります。

私たちはあえてJINBEIブランドを前面に出すことを選びました。
これだけしっかりしたモノづくりをしており、既に海外での販売実績や知名度も申し分ない、恵まれたブランドを隠してしまうのはもったいないからです。
時間はかかりますが、日本国内でのJINBEIブランドの知名度向上・普及に寄与すべく、日々活動する事を約束してきました。

 

【展示会が終わって】

バタバタと過ぎて行った展示会視察。
写真業も営んでいる当社としては、機材以外の展示会も同時に見れたことはとても参考になりました。
また、JINBEI社との協力体制がより強固になったことは素晴らしい収穫でした。

あ、めちゃくちゃ驚いた事が一つ。
商談中に肩をたたかれて振り返ると、「オリエンタルホビー」の店長様が。
「ばれた!」て思いましたね。

上海の街

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