JINBEI最新ストロボで日中ハイスピードシンクロを試してみた

JINBEI最新ストロボで日中ハイスピードシンクロを試してみた

JINBEI社の最新バッテリー式モノブロックストロボ「HD-610」と「MARS-3」は専用リモコン「TR-Q6」の各社対応リモコンを使用することで、ストロボ同調速度を超えたシャッタースピードで同調します。ハイスピードシンクロ(HSS)、またはFPシンクロとかFP発光とか言われます。その特徴を活かして、サッカーのフリーキックの瞬間を撮ってみました。
HSSにはメリット・デメリットが色々ありますが、少し長くなるので、気になる方だけご覧になって下さい。

ハイスピードシンクロ?
「背景に露出を合わせると被写体が暗くなる→被写体だけ明るく照らそう!」という状況でストロボは活躍するわけですが、「絞りを開けて撮りたいめっちゃ背景ぼかしたい」となった場合には、カメラに入る光の量が増えるので「感度を下げる」「NDフィルターで入射光量を少なくする」「シャッタースピードを速くする」などの対策が必要なのですね。

一般的な一眼レフカメラの場合、機種によりますが1/250秒以下のシャッタースピードでなければストロボは同調しません。ハイスピードシンクロ(HSS)は、機種由来の幕速以上のシャッタースピードでストロボの同調を可能にする技術。その方式には筆者が知る限り2種類あります。[※間違ってたらすみません。]

  • スリット状に走るシャッター幕に併せて矩形波のような超高周波のパルス発光をさせるタイプ(純正スピードライト、Nissin、Profoto等)
  • 長い閃光時間でストロボ発光タイミングをズラして発光ピークを強制的にシャッターに合わせるタイプ(80LIGHT、JINBEI、PRIOLITE等)

前者は均一な露出が可能、後者は高速シャッターでもピーク光量を稼ぎやすいという特徴があります。技術的な問題なのか、特許の問題なのか定かではありませんが、後者は新興フラッシュメーカーで採用される事が多い印象です。確かブロンカラーも後者だったような気がします。(Hyper SyncとかSuper Syncなどと呼ばれる事があります)

具体的に何がメリット?
ざっくりいうと、次のような効果を求めて利用するのではないでしょうか。

  • 背景との輝度差を埋める:絞りを開ける、青空を鮮やかにする
  • 背景との輝度差を作る:立体感を出す、違和感を演出する、高速シャッターで動きを止める

今回のような「強めの逆光下」の場合は、単純に「輝度差を埋める」目的で使うことがほとんどかと思います。
今回はISO100、1/250秒の時に、最も明るい部分はf10、最も暗い部分(顔の表情)はf3.6の測定値が出ました。すなわち「カメラを同じ感度、シャッタースピードに設定すると、適正露出になる絞りはf10とf3.6。明るいところに合わせる?暗いところに合わせる?」という条件です。

「背景を飛ばさない。けど絞りは開けたい」という表現を重視する場合、ストロボで被写体を照らす事、同調速度を超えた高速シャッターでシンクロ出来ることが大きなメリットになります。

また、レンズ性能を最大限活かしたい、出目金レンズでフィルタが取り付けられない、その他様々な理由でNDフィルタを使えない場合にもHSS機能は活躍します。

HSSって本当に必要?

NDフィルタでSSを1/250に落とせば良いんじゃ?
良いと思います!
本来の光量を使い切れますし。

アンダーで撮ってRAW現像で良いんじゃ?
良いと思います!
ゆるふわな印象に仕上がります。

その他、ハイスピードシンクロに関する記事はこちらもどうぞ!

作例とセッティング

無駄に贅沢にHD-610を2灯、MARS3を1灯でライティング。
カメラは試用させていただいていたNikon D850。普段使っているD810も素晴らしいですが、物理的なアップデートによりローポジ、ローアングルの撮影が非常に楽でした。
同時にお借りしていた105mm/f1.4のレンズはキレキレに改造する化物レンズでした。


ライティング
ライティング

カメラ設定
  • シャッタースピード(SS):1/4000秒
  • 絞り(f):f/2.8
  • 感度(ISO):ISO100
  • ホワイトバランス(WB):4800K
  • 焦点距離:105mm
ライト設定

使用機材

JINBEI正規代理店だから、安心のサポート体制

JINBEI社は欧州、北米、カナダ、豪州で熱い支持を受けているストロボメーカーです。伝統ある世界的な機材展「Photokina」でも大きなブースを設ける常連メーカーで、先進性とコストパフォーマンスに優れたストロボを自社設計・自社工場で生産しています。
小社はJINBEI社の正規代理店です。技適準拠の無線システムや修理部門を完備しているため、輸入機材であっても国内で安心安全にご利用いただけるよう心がけております。なお、当店でお買上げ頂いた商品に限りのサポートとさせていただいております。個人輸入品、並行輸入品はサポート外となっております。また、無線機だけの購入や予備バッテリーのみの購入はご遠慮いただいておりますので、JINBEI社製品は正規代理店よりお求めくださいませ。
JINBEI社については以下記事でもご紹介しております。お時間ありましたらどうぞ御覧ください!

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