モノブロックストロボxヘルシー全身モデル撮影&背景飛ばし

アパレル系ネットショップさんにも! 切り抜きにも最適なモデル全身撮影

よくご質問をいただく技法が「背景飛ばし」の人物撮影です。被写体の背景を白飛びさせることで切り抜きしやすい素材になるので、ネットショップでの商品撮影などで効果を発揮します。難しいだの簡単だの言われますが、目指すクオリティーによってセッティングが変わるため難易度については一概に言えないのがつらい所。今回は、思いつく範囲で比較的簡単なライティングを想定し、JINBEI社のモノブロックストロボ「DM5」を使用した作例をご紹介します。

  • <撮影のポイント>
  • 切り抜き用のモデル撮影、しかも全身を撮りたい!
  • 露出差をつけるには、定常光ライトよりもストロボが楽。
  • 出来るだけ少ない灯数で、コントラストくっきりのライティング

 

切り抜き用全身撮影@スタジオ
カメラ設定
  • シャッタースピード(SS):1/250秒
  • 絞り(f):f/8.0
  • 感度(ISO):ISO100
  • ホワイトバランス(WB):5250K 
  • 焦点距離:55mm

使用機材

ヒールを履いて170cmくらいの女性モデルさんに協力依頼。健康的でカッコイイ衣装で背景飛ばしのライティングを試みます。本格的な全身切り抜きの場合には多くの光源を必要とするのですが、今回は簡易的に大きめのアンブレラを装着したDM-5を2灯使います。照射ムラは発生しますが、ストロボ出力や傘の位置向きを調整してムラを出来るだけ解消していきます。「ストロボの出力」と「背景からの反射光」の強さが比例するので、光量だけでなく向きや位置、不要な光のカットがポイントになります。

 

DM-5 JINBEI 500Wsスタジオモノブロックストロボ

DM-5 JINBEI 500Wsスタジオモノブロックストロボ』はJINBEI社のミドルクラスモノブロックストロボです。最大出力500W/sなので、背景飛ばしには十分な大光量。ACタイプですが室内での撮影なので電源の心配は不要です。

HD-610JINBEI 600W/S TTL/HSSバッテリーモノストロボ

DM-5の代打で急遽登板。共通の無線機で制御出来るので快適です。

UMP-150W アンブレラPro Lサイズ【白】(150cm/16本リブ)

光をまんべんなく拡散させるために採用。ワンサイズ大きな180cmでもOKです。

UMPD-130W JINBEI アンブレラPro Deep Lサイズ【白】(130cm)

浅型の傘に比べて、わずかに集光された柔らかい反射光を得られます。

 

撮影セッティング

撮影セッティング

(見辛くて申し訳ありません)合計3灯セッティング

被写体に上記写真A、背景用にBCのストロボ光を割り当てました。背景飛ばしの光源が2灯なので照射ムラは発生しますが、ストロボ出力や傘の位置向きを調整してムラを出来るだけ解消していきます。絞りはf8.0〜に設定して輪郭をしっかり表現します。足元のリフレクション効果を出そうと思いつき、アクリルボードの上に立ってもらいました。

  • <撮影のポイント>
  • 全身撮影なので(出来れば)3x6m以上のスペースを確保。
  • ストロボは3灯! 被写体と背景に倍以上の露出差をつける。
  • 背景の光を受けて被写体の輪郭がぼやけやすいので注意。
  • 白背景から1.5〜2m程度の地点に立ち位置を設定。モデルさんの両サイドDEの位置に黒のカポックを配置して、背後からの不要な光のカットと輪郭強調効果を狙う。
  • 背景飛ばし用のDM-5には専用リフレクターと150cmの白傘を装着、向き合うような位置関係で被写体後方・両サイドに設置し、白背景に向けて照射角度を調整します。
  • メインのHD-610には専用リフレクターと130cmの深型白傘を装着、モデルさんからカメラを見た時、2時方向やや上方から照射。ハイライトがしっかり入るように傘の向きを調整しました。
  • 各ライトを調光して、被写体の露出より背景の露出が1段以上明るくなるように設定(←露出計を使うと楽ですよ!)。今回はカメラ設定よりやや明るめに、被写体正面をf10弱、背景はf16以上にしました。ストロボ出力にはまだ余裕ありです。(※1)
  • 撮影後、編集作業で切り抜きします。被写体の頭上と足元が飛び辛いですが、切り抜き作業には十分でした。

※1 DM-5の最大出力は7.0となります為、TR-Q6で7.0以上を指定しても無効となります。
 

まとめ

  • モデルさんの右側輪郭がやや飽和してるように見えますが、全然切り抜けますしフロントの光沢感と相性良く見えるので良しとしました。どうか良しとして下さい。
  • 実際、背景飛ばし用のライトは被写体のエッジライトとしても機能しているので、キラキラ感も演出出来ます。
  • 全身撮影の為ライトを3灯使いましたが、上半身やバストアップ程度なら2灯でも行えそうです(背景飛ばし用に1台、フロントのメインに1台)。エントリーモデルのDII-200で試した作例がありますので宜しければご参照下さい。

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