本ページに記載のLEDライト『EF-60』は完売いたしました。後継機は光量、色温度、演色指数、マウントが更に改善された『EFII-60』となり、『EF-60』同等以上にご使用いただけます。
ネットショップを運営する家具販売店さんよりお問い合わせをいただきました。
既に撮影機材をお持ちで、白背景の情報写真をメインに撮影中。表現上のお悩みがあり、対応可能な機材を選定したいとのこと。
そういえば、以前も家具屋さんからお問合わせを頂戴しました。
現状・ご希望
撮影内容・環境
- 中〜大型の家具撮影(ソファーやキャビネット)
- 白背景の情報写真(WEBショップ用の切り抜き写真)
- メインのトップライト1灯、サブでライト2灯ほど(定常光かストロボかは不明)
- 白い背景紙を利用
悩み・ご希望
- 家具の天板に反射があり、木目のディテールが見えない
- 実際より白っぽく写ってしまう
- 色が飛ばないような機材とセッティングを知りたい
現況のお写真を拝見した所、ライティングについては特に対処する必要は無いと判断。なので、今ある機材だけで撮るアイデアを共有しました。
黒締めという手法
「白っぽく見える」ということは、光が反射しているか白い何かが写り込んでいるケースがほとんどです。今回の場合、白い背景が天板に反射し写り込んでいました。(反射の法則とかなんとかで、こうなるのです。鏡越しに目が合う理由でしょうか。)
弊社でもサンプルを撮ってみます。被写体はおなじみの椅子。適当なライティングで失礼します。
椅子の上部にはマットな黒の化粧板が貼られているのですが、白っぽく写ってしまっています。カメラと被写体の位置関係から、「背景の白が反射している」と読み取れます。
「白が写り込んでるなら黒を写り込ませれば?」ということで、黒いケント紙を写り込ませてみました。折れ曲がってきたねえなケント紙。
黒いケント紙をぶら下げることで、背景への光が遮られていますが被写体への悪影響は無さそうです。紙がちょっと大きすぎた気もしますが、ケント紙の機能を見せたいだけなので勘弁してください。切り抜き前提なので、黒ケント紙が被写体にかぶっていない限りは無問題です。
ちなみに、この状態で背景だけに別の光を当てると、切り抜きやすくなります。
私はやったことないですが、別撮りの画像を用意して天板のみ合成する事も可能らしいです。商業ブツ撮りとかはライティングと被写界深度変えつつレタッチ&合成とかあるそうです。
そもそも、天板は明るくて良い(らしい)
というふうに習いました。実際、ブツ撮りのHowTo本を読んでみると「立方体は天面が一番明るく撮る」のがセオリーらしいです。ですので、基本的には現状の表現で問題ないのでは無いかと思います。ディテール(表面加工や木目など)をみせたい場合には、クローズアップで見せたほうが効果的です。なお、光源が反射する場合もあるので、半逆光やトップライトのライティング時にも気をつける必要があります。
ちなみに、なんでもかんでも黒を写り込ませればいいかというと、そうでもありません。
金色の装飾を強調したい場合は、黄色を写り込ませるなどのバリエーションもあります。このあたりは、被写体や表現したい手法にあわせて変えてみると良いと思います。
最後に、2枚を比べて見ましょう。
背景の露出が変わっていますが、狙いは概ね成功したと思います。
使用機材定常光(LEDライト)
- EF-60SET JINBEI 60W LEDライト 角型ソフトボックスセット 1セット
- 文房具屋さんで売っているケント紙等
すぐ近くにあったからというのが正直なところなのですが、やはり光のあたり具合を見れるメリットは大きいです。ストロボでもモデリングランプで光のアタリ方をざっくり知ることは出来ますが、定常光は見たままを切り取るので非常に楽ちん。光量を必要としない場面では十分活躍します。
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